話題のAI議事録JamRollの使いごこち~便利な機能と改善点~

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ビジネスの世界において、コミュニケーションは成功への鍵。
しかし、商談や会議での重要な情報を捉え、膨大な情報を整理、展開するのは容易ではない。ここでも注目されているのが生成系AIだ。今回は便利なAI議事録として話題となっている「JamRoll」を利用してみたメリットと改善点をまとめる。
※本記事は2023年12月時点の情報です。

JamRoll ジャム・ロール とは?

JamRollはウェブ会議における会話を録画、文字おこし・会議内容の要約サマリを自動で生成し、そのデータを元に音声・感情解析で情報共有の自動化と組織育成の効率化を支える商談解析AIです。
最近導入企業が増えているウェブ会議の内容を録画し、その議事録を自動生成するAI議事録ツールの一歩先を行き、解析結果から商談のポイントや改善すべき箇所を簡単に見つけ出し、次のアクションプランを練ることが可能です。

JamRoll最大の特徴は、その使いやすさ。セットアップは簡単、数クリックでビデオ会議や商談を録画し、分析結果を得ることができます。これにより、ビジネスプロセスの効率化を図りながら、チームのパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。

そこで新しい時代のビジネスツールとしてJamRollが注目されています。
JamRollのセットアップ・設定の手順は別の記事でご紹介しておりますので気になる方はこちらの記事をご覧ください!

気になる便利な機能の見え方

レコーディング後、登録した会議は「Analyzing」となり、文字おこしや分析が終わると下図のように会議画面が表示され各機能の利用が可能になります。

(Analyzingは30分の会議で約45分ほどかかります)

セットアップ画面Analyzing

Analyticsが終わった会議をクリックすると下図の通り、会議の分析画面に遷移します。

分析画面

①会議画面

レコーディングされた会議のスピーカーカメラ、共有画面を再生、確認できます。

②サマリー

右側の「AI」ボタンをクリックすると会議のサマリーが確認できます。会議の目的と流れ、決定事項等が自動で要約されます。

③タスク

会議の中で「検討事項」「すべきこと」と話した内容をタスクとして箇条書きされます。

その他

・アドバイス
会議の中で出てきた課題に対する打開策やアドバイスが提案されます。

・BANTCH
会議の主旨によっては、営業がお客さまに提案する上で抑えておきたいポイントがまとめられます。
※BANTCH=Budget(予算)、Authority(決裁者)、Needs(ニーズ)、Timing(検討時期)、Competitor(競合)、Human resources(人員体制)のこと

JamRollは商談の全内容を記録し、重要なポイントを抽出します。これにより、チームはどの部分がうまくいっていて、どこを改善すればよいのかを明確に把握できるのです。さらに、チーム全体での知識共有が容易になるため、各メンバーが最適なアプローチを学ぶことが可能になります。感情解析機能を使えば、顧客の反応を深く理解し、次の商談での成功率を高めることもできるかもしれません。

お客様の体験談

それではJamRoll導入ユーザー様の声の一部をご紹介します。

JamRoll導入で営業成績20%アップ!

情報通信業事例 情報・通信業
従業員規模:119名

JamRollの導入により、営業成績が20%も向上しました。この劇的な変化の背景には、JamRollの録画データの整理とフィードバック機能が大きく貢献しています。営業メンバーは、録画されたデータを分析し、効果的な営業戦略を立てることができるようになりました。これにより、商談の改善ポイントが明確になり、営業トークの質が向上。結果として成約率が高まりました。

JamRollは、営業成績の向上を実現する強力な支援ツールとして、その価値を証明しています。 

JamRollで顧客のLTV向上とCSチーム強化

BtoB Saas事例 BtoB SaaS
従業員規模:42名

JamRollの導入により、カスタマーサポート(CS)チームのパフォーマンスが著しく向上しました。JamRollのフィードバック機能を通じて、チームメンバーは顧客対応の質を高め、顧客の長期的な価値(LTV)を向上させることに成功しました。

JamRollは、顧客満足度を高めるための効果的なツールとして、その価値を示しています。 

社員のライフスタイルに合った働く環境を実現

福利厚生サービス事例 福利厚生サービス
従業員規模:10名

JamRollを活用してダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進に大きく貢献しました。JamRollの録画と文字おこし機能により、社員がさまざまなライフスタイルに合わせて柔軟に働ける環境が実現。JamRollは、多様な働き方を支えるツールとして、その価値を証明しています。

JamRollの価値とは?~メリットと要望~

JamRollは単なる会議録画ツールではなく、ビジネス効率化を実現する革新的なAIツールです。

営業成績20%アップ、CSチームのパフォーマンス向上、社員それぞれの働く環境を実現など、さまざまな実例からその効果は明らかで多岐にわたる業界での成功事例はJamRollがあらゆるビジネスシーンにおいて欠かせないツールであることを示しています。

 効率的なビジネス運営と成長を求める方々に、JamRollは新しい可能性を提供します。
この機会に、JamRollの導入を真剣に検討してみてはいかがでしょうか。
それでは、最後に当社でJamRollを利用してみて感じた導入メリットと今後改善されることを期待する点をレポートします。

 メリット

・サマリー
会議の要点を正確に把握し、会議全体の流れが分かりやすく要約されているため、会議に参加できなかったメンバーへの情報共有に非常に役に立ちます。また、会議内で出てきた課題等もキャッチアップされているため、サマリーを上司へ共有するだけで報告が行えるので格段に時間短縮、効率化が図れます。

・タスク
次の会議までに何をしておくべきかが自動で箇条書きにされるため、わざわざメモを取ったり、いちいち周りに確認したりする必要がなくなります。このタスクを元に「誰が」「いつまでに」何をやっておくか担当の割り振りを行います。

改善を期待する点

・日本語のAI翻訳性能
まだ性能があまり高くなく、サマリーやタスク等の短い文章による自動要約機能では問題ないのですが、会議全体のTRANSCRIPT(文字おこし)においてはキーワード・固有名詞の誤翻訳や言い回しをうまく拾えていない箇所が散見します。

・会議用スピーカーだと話者を判別できない
会議参加者が全員リモート参加の場合は問題になりませんが、会議室に一堂に集まって会議用スピーカー(&マイク)を用いて会議する場合、会議室側の話者の判別がしにくいようです。そのため、文字おこしやそれに基づく分析結果を確認するとスピーカーの近くに座っている人が会議のほとんどで話している状態となっています。ハイブリッドワークが普及し、会議室に集まる機会が増えた中でここはぜひ今後の改善を期待します。

まとめ

今回、話題のAI議事録 JamRollを使ってみた印象として、これは議事録自動化製品ではなく”商談解析AI製品”と捉える方がしっくりきました。単なる文字おこしのツールではなく商談解析ツールとして利用していくことで、自社のビジネスの促進や効率化に大きく貢献するでしょう。

巷ではたくさんのAIを利用した自動要約や業務効率化ツールが展開されているので、今後も他のツールも試してみてそれぞれの特徴や使いごこちを共有していきます。

別所 雄三

2000年にインフラ系システムエンジニアとしてCTCエスピーに入社。仮想化、バックアップ、セキュリティなど幅広い分野で顧客支援を行い、この10年は次世代技術・新製品開発を中心としたソリューション・ビジネスデザインに従事。
社外活動として"人に優しいAIの実現"を目的とするローカルAIコミュニティを運営中。夢は生きてる間に火星に行くこと。気分転換は野球、ボーリング、料理(イタリアンと中華が得意)。

別所雄三