お客様のニーズに即したクライアントセキュリティ対策を実現する

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新型コロナウィルスの感染拡大を経て、リモートワークと出社を組み合わせたハイブリッドワークを実施する企業が増えてきました。ハイブリッドワークはユーザーの利便性や業務効率面でのメリットが期待できる一方、端末の紛失や第三者からの攻撃によるデータ流出などのリスクも抱えています。企業側としては、十分なセキュリティ対策と併せて進めていくことが大切です。

そこで今回は、企業のセキュリティ対策をサポートしているCTCエスピー株式会社(以下、CTCエスピー) の津田 隆之氏にお話を伺いました。同社のソリューションで期待できる効果や、株式会社ソリトンシステムズ(以下、ソリトンシステムズ)が提供するソリューションとの関わりについてご紹介します。

4つのテーマ領域でソリューションを展開し、幅広いニーズに応える

1990年4月に創業したCTCエスピーは、CTCグループの一員として“ソリューションビジネス”領域を担い、国内外の先鋭的でユニークな製品・サービスに“提案力”という付加価値を加え、お客様のニーズに沿った最適なITサービスを提供しています。

2023年現在、以下の4つの領域に分けて戦略ソリューションを提供しています。

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1.「ネットワーク・エンドポイントセキュリティ」: 標的型攻撃や機密情報の漏えいから組織を守るネットワークレベルのセキュリティ対策の提供から、セキュアなアクセスを実現するエンドポイント対策まで、包括的なシステムを提供

2.「オンラインコミュニケーション」: 社内外のコミュニケーションを活性化するさまざまなサービスを提供

3.「業務効率化」: ※RPAの活用やデータ連携・利活用など、企業ごとのDX戦略に合った業務デジタル化を提案
※RPA(Robotic Process Automation):従来は人がPCを活用して行っていた事務作業を自動で行うロボット技術のこと

4.「映像・コンテンツ」: 映像、動画、音声などリッチコンテンツが持つメリットを企業の戦略に活かす映像ソリューションを提供

国内外を問わない幅広い商材を組み合わせることで、お客様ごとに異なる多様な課題を解決し続けている同社の特長について、津田氏は次のように説明します。

“CTCエスピーの強みは「提案力」にあると考えています。SIベンダーとして様々なソリューションを取り扱っていますが、ただ販売するだけではなく、お客様のご要望に合わせたカスタマイズやサポートを付加した上で販売しています。現在提供している4領域のソリューションも、お客様のご要望に合わせて準備したものです。

弊社は常にお客様への密なヒアリングを通して、セキュリティ要件や利便性などを考慮した適切なソリューションを提案することを心がけています。要件定義から現地作業、引き渡し後の運用支援、保守窓口といったサポート業務に至るまで、ワンストップで提供できるのも弊社の強みのひとつです。”

「Smart Secure Client」を中心としたソリューションで、社内外問わず安全な端末利用が可能に

CTCエスピーの「ネットワーク・エンドポイントセキュリティ」領域における代表的なソリューションが、「 Smart Secure Client 」です。

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これは、市販されているWindowsPCを「好みのシンクライアントPC」にカスタマイズできるというもの。シンクライアント化すれば、VDI等の仮想化技術と組み合わせて、業務データを手元の端末に保存することなく安全に外部に持ち出せるようになります。同社はMicrosoft社とWindows 10 IoT EnterpriseのOEM契約を締結しており、様々な機種のカスタマイズに対応できるため、従来は実現が難しかった「SIMスロット搭載型シンクライアント」などの提供も行うことができます。

このサービスを開発した背景について、津田氏はこう話します。

“通常、シンクライアントPCのラインナップは限られていて、周辺要件としては仮想化ソリューションが最適な提案であっても、選べる端末がお客様の望む仕様でないことが多々ありました。例えば、金融業のお客様の場合、顧客に電子サインを依頼する場面があるため、ノートPCよりもタブレットを使用するケースが多いです。

金融業以外のお客様にも、「オフィス外でも使い慣れているPCを使い続けたい」というお声や「機能要件は社内のルールで定められているので、それに合った端末を導入したい」というお声をいただきました。そこで、ただシンクライアントPCを販売するだけではなく、お客様が「これだ!」と思う端末をシンクライアントPCとしてご提供できるよう、Smart Secure Clientを開発しました。”

また、Smart Secure Clientは、PCをシンクライアント化するだけのソリューションではありません。同ソリューションには、より理想的な端末セキュリティを実現する機能として、管理者が意図しないユーザーの操作を制限する「ロックダウン機能」があり、USBメモリ等の各種デバイスの利用制限を行ったり、起動できるアプリを管理したりすることができます。

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ランチャー機能も搭載しており、端末がつながっているネットワーク環境ごとにデスクトップに表示させるランチャーの内容を自由にカスタマイズできます。このランチャー機能の活用イメージとメリットについて、津田氏は以下のように語ります。

“通信種別及びWi-FiのSSIDにより、ランチャーツールをコントロールすることが可能です。例えば、社内Wi-Fiや自宅Wi-Fiでは、ランチャーで業務に使用できるアプリを表示させ、回線がない状態や許可されていない公衆Wi-Fiでは表示させなくするなど、お客様のセキュリティポリシーに合わせた運用・制御が可能です。”

一方で、脱シンクライアントの動きも加速しています。 シンクライアントは、管理面・セキュリティ面のメリットは大きいものの、いまや当たり前となったWeb会議との相性の問題や、悩みの種であるコストの問題から、FATに回帰する流れがあるのは事実です。

“そうしたご要望をお持ちのお客様に対しては、FATをFATのまま安全なPCにカスタマイズする「セキュアFAT」ソリューションにおいて、ロックダウンやランチャーといったSmart Secure Clientのノウハウを生かしたセキュリティサービスを提供しています。
シンクライアントだけでなく、FAT-PCを選択されるお客様にも最適なセキュリティ提案ができるよう網羅的に準備できているのが、CTCエスピーのエンドポイントソリューションの特長です。” (津田氏)

CTCエスピー×ソリトンの連携で提案の幅を広げ、より効果的なセキュリティ対策を提供

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働き方が多様化した現代における端末セキュリティを考慮した際に、Smart Secure Clientは選ばれているわけですが、併せてソリトンシステムズが提供する「 SmartOn ID 」とセットで導入される事例が増えています。SmartOn IDは、生体情報などを用いた強固な多要素認証によって正しい利用者を確認することで、端末のセキュリティを向上させるソフトウェア製品です。

SmartOn IDとSmart Secure Clientを連携した背景やそのメリットについて、津田氏は以下のように話します。

“協業を進めていくうちに、ある金融系のお客様から、認証強化の要件を含む端末の更改案件へのご提案の機会をいただきました。そのお客様へのご提案の席で、Smart Secure ClientにSmartOnをインストールした端末でデモンストレーションを実施したところ、出席されていた役員の方から「社内でのプレゼンテーション用にその端末を貸して欲しい」とご要望をいただきました。
その後、そのお客様社内での提案各社からの提案内容検討会の席で、お客様ご自身で、お貸出しした端末を用いてデモンストレーションをされたところ、SmartOnの顔認証の正確さとそのスピードに、出席されていた役員の方々から驚きの声があがり、これを契機としてご採用へ大きく前進することができました。これを例にとっても、SmartOnは多要素認証という強力なセキュリティの仕組みを、ユーザーにストレスを与えずスピーディーに完結してくれるソリューションだと感じています。”

最後に、セキュリティ対策を検討している情報システム担当者に向けて、津田氏は次のように考えを述べます。

“組織のセキュリティ向上を考えたときに、「まずどこの対策を重点的に行っていきたいのか?」ということを定めていただければと思います。CTCエスピーは、あらゆる業務の入口となるエンドポイントをはじめ、お客様が重視している部分の対策を強化できる商品の販売と、その導入・サポートを提供していけるマルチなSIベンダーです。しっかりとしたヒアリングから入って、お客様ごとに異なるご要望に合致したご提案を行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。”