Aspera
asperaは大容量ファイルを高速転送するためのソフトウェアです。従来のネットワークでは送れなかった大容量ファイルの受け渡しを可能にします。

製品情報
サービス・サポート情報概要
Asperaは、特許技術fasp™テクノロジーを採用し、FTP、HTTPなどTCPベースのレガシーな通信プロトコルに代わる次世代の高速ファイル転送ソフトウェアです。従来はネットワークでは送れなかった大容量ファイルの受け渡しを可能にします。
fasp™とは?
Fast And Secure Protocol
Aspera社が独自開発した高速ファイル転送プロトコル。トランスポート層のプロトコルとしてUDPを使用します。
特長
高速
- 既存ネットワーク上で高速ファイル転送を実現
- 利用ネットワーク帯域を最適化
- RTTの大きさ、パケットロスに影響を受けない
高信頼性
- 独自アルゴリズムによるデータ確認と再送処理を実施し、高速性と信頼性を両立
高安全性(セキュア)
- 暗号化アルゴリズムAES-128を採用
高共存性
- タイムリーにネットワーク状態を検知し、他のトラヒックと帯域をシェア

なぜ速いのか?
ブロードバンド大国である日本国内でも東京-名古屋間で約25ms前後の遅延が発生します。TCPで転送される限りは、低遅延であっても RTT (Protocol Round Trip) が影響し、必ずしもネットワーク帯域を使い切ることが出来ません。わずか5msecの遅延で使用できる帯域は約半分に、20msecを超えると5分の1も使うことが出来なくなります(数値は弊社調べ)。
メガバイトクラスのデータをやりとりするレベルであれば、遅く動くファイル転送を示すインジケータを見つめて我慢すれば済むかもしれません。しかしながら、ギガビットクラスとなればファイル転送自体が非現実的となります。
fasp™は、利用するネットワーク帯域を最大限まで有効活用できます。それはトランスポート層のプロトコルとしてFTPが使用するTCPではなくパケットロスによるRTT増加の影響をうけないUDPを使用しているからです。UDPは通信の信頼性は保証しておりませんが、上位層のプロトコルであるfasp™がデータの信頼性を保証する機能を搭載しています。
ラインアップ
Asperaのライセンスの考え方

セッションの開始
Asperaのライセンスには、『クライアント』ライセンスと、『サーバ』ライセンスがあります。
基本的に、セッションの開始は、
クライアント ⇒ サーバ という形で、クライアントを起点に行います。
セッションを開始するという機能は全てのライセンスについていますがクライアントライセンスには、“セッションを受付ける機能”が無いため
サーバ ⇒ クライアント では基本的にセッションを張ることができません。
※Point-to-Point は、クライアント・ライセンスに分類されますが接続アカウント数が2つまでという制限付で、Enterprise Serverの機能も有しているため、セッションの受付が限定的に可能です。
サーバ製品
Aspera Enterprise Server | 専用のデスクトップ/モバイルクライアントからのアクセスに対応 |
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Aspera Connect for Web Access | WEBクライアントからのアクセスに対応 |
クライアント製品
Aspera Desktop Client | 専用のデスクトップ・クライアント |
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Aspera Point-to-Point Client | デスクトップ・クライアント機能に加えPeer to Peerのサーバレス通信に対応 |
Aspera Connect Client | WebクライアントPlag-in。ライセンスフリー |
Aspera Drive Client | Windows Explorer および Mac Finderに対応 |
管理ツール
Aspera Console Application | サーバ/クライアントの監視・管理および帯域などの通信状態の管理 |
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オプションアプリケーション
Aspera faspex Application | WEBクライアントからのアクセスに対応し、メールライクな操作性を提供 |
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Aspera Shares Application | 複数のノード間で統合的なファイル共有を実現 |
Aspera Sync Application | スケーラブル/多方向のバルク・データ同期化 |
モバイル製品
Aspera Mobile Uploader | Apple iOSでのアップロード専用 |
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Aspera Mobile App | Android用クライアント |
開発ツール
Aspera fasp™ SDK | オープン・アーキテクチャーなソフトウェア開発キット |
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主な機能
サーバライセンスとは
接続先の数の制限が無く、データ転送のためのセッション受付が可能なライセンスで、使用する帯域によって、ライセンスが複数段階に分かれている(1度に使用するスループットの合計に応じてライセンスを選択する)。
Enterprise Server | Connect for Web Access |
Faspex Application | ||||
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接続対応 | Enterprise Server |
Enterprise Serverに対し、データのアップロード/ダウンロードをしたい以下のクライアントライセンスからセッションを受付が可能。
以下のサーバライセンスからもセッション受付とデータのアップロード/ダウンロードが可能。
|
Connect for Web Access |
Enterprise Serverと同様に有償のクライアントライセンスと2種のサーバライセンスからのセッション受付・データ転送ができることに加え、無償のWeb Plug-inからもセッション受付・データ転送ができる。 | Faspex Application |
無償のWeb Plug-inからのセッションを受け、データ転送を受付ることが可能。 ※メールでダウンロード・リンクを一斉配信。メールを受け取ったユーザは、Web Plug-in(無償)を使用して高速ダウンロードが可能。 ※有償Add-onライセンス |
機能 適用例 |
Enterprise Server |
|
Connect for Web Access |
無償のWeb Plug-inが使用できるため、Enterprise Serverと比較し、接続先の数が多い場合や、接続相手や数が流動的な場合に有効。 | Faspex Application | 複数のユーザに対して、同じファイルを一斉に配信したい場合に有効。 |
適用例 | Enterprise Server |
※全国拠点や海外との共有に特に効果的 |
Connect for Web Acces |
|
Faspex Application |
|
クライアントライセンスとは
ファイル転送の為に、セッションを開始することが可能なライセンス。

クライアントライセンスは、“セッションの受付機能”を有した「サーバライセンス」に対し自らセッションを開始し、サーバへのデータのアップロード/サーバからのデータのダウンロードを行うことができる。
Aspera Client | Point-to-Point | |||
---|---|---|---|---|
接続可能な ライセンス |
Aspera Client |
|
Point-to-Point |
|
機能 | Aspera Client | Hot Folder(Winのみ)の設定可。 Client側から転送レート等の設定が可能。 |
Point-to-Point | 「Aspera Client」にサーバの機能を限定的につけたライセンス。登録した2アカウントからのセッションを受付可能。 Hot Folder(Winのみ)の設定可。 Client側から転送レート等の設定が可能。 |
オプション ライセンス |
Drive Client | Mobile Uploader | Mobile App | |||
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接続可能な ライセンス |
Drive Client |
|
Mobile Uploader |
|
Mobile App |
|
機能 | Drive Client | Faspex ServerまたはShares Appと共に使用可能。通常、Faspex側でファイルの配布を実行すると、ユーザにメールで通知が届くが、Driveをインストールしているユーザには、直接ファイルが自動で高速ダウンロードされる。 | Mobile Uploader | iOS向けClientライセンス (App Storeよりダウンロード可能) iDeviceから、動画・画像等のデータを高速でアップロードできる。 |
Mobile App | Android端末向けのClientライセンス。 データのアップロード・ダウンロードが可能。 |
構成
1対1型

データのアップロード/ダウンロードをお互いが行う形。
Ex.) Point-to-Point
1対N型

1台のサーバに対し、複数のクライアントがデータのアップロード/ダウンロードを同時に行う形。
Ex.) Enterprise Server、
Connect Server、Faspex
クラウド型

クラウドを介してデータを共有する形。
本資料では説明を省いております。別途お問い合わせください。
データ共有型

複数の端末同士で同じデータを共有する形。
サイズの大きなデータの複数端末間レプリケーションを高速で行うイメージ。
Ex.) Sync
本ページでは説明を省いております。別途お問い合わせください。
1対1型:Aspera Point-to-Point

1対1または1対2の構成であればそれぞれに「Point-to-Point」のライセンスをインストールすることでAsperaによる高速転送が可能になります。

Aspera Clientのライセンスを使用することで、さらにコストを抑えることも可能です。
ただし、Aspera Client側からアップロード/ダウンロードのセッションを開始することはできますが、Point-to-Point側を起点にClientへアップロード/ダウンロードをすることはできません。
1対N型:Aspera Enterprise Server

1対複数のデータ転送をさせる場合、Enterprise ServerまたはConnect Serverを使用します。
Enterprise Serverでは、クライアント側に有償の「Aspera Client」が必要です。
Hot Folderの設定も可能で、Client側で「あるフォルダにいれたファイルは自動で転送させる」といったことが可能です。
1対N型:Aspera Connect Server

クライアント側の数が多い場合・不特定の場合、クライアントライセンスプログラムのインストールが困難な場合などは、無償のWeb-Plug-inクライアントが利用可能なAspera Connect Serverがお奨めです。
Connect ServerはAspera Clientを使わずWeb UI上でファイルの高速受送信が可能です。
HotFolderの運用が必要な場合は、有償のAspera Clientを追加することで対応可能です。
Enterprise Server同様、「Mobile Client」を追加することで、モバイル端末をクライアントとして利用することが可能です。
データ共有型:Aspera faspex™ Server

サーバに保存してあるファイルのダウンロードリンクを、複数の端末向けにメールで一斉配信できるライセンスです。
メールを受け取ったユーザは、Connect Client(Webブラウザ上で立ち上げる無償のWeb-Plug-inクライアント)を使用し、高速でデータのダウンロードが可能となります。
サーバへのデータのアップロードも、同じくConnect Clientを使用し高速に行うことができます。
「Drive Client」を使用すると、メールを使用せずに、任意のクライアント向けにファイルを一斉配信でできます。
※クライアント側が定期的に(or 手動で)サーバにアクセスし、自分宛のファイルが発行されていることを確認するとダウンロードを開始します。
動作環境
製品 | プラットフォーム | |
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Aspera Enterprise Server | プラットフォーム | Windows XP/Vista/7/8、Windows 2003/2008/2012、Linux (2.4 以降)、 Solaris 10 (Interl)、Solaris 9, 10 (SPARC)、Mac OS X 10.4~9 Intel 、Isilon OneFS 6.5 |
Aspera Connect Server | プラットフォーム | Windows XP/Vista/7/8、Windows 2003/2008/2012、Linux (2.4 以降)、 Solaris 10 (Interl)、Solaris 9, 10 (SPARC)、Mac OS X 10.4~9 Intel、Isilon OneFS 6.5 |
Aspera Point-to-Point | プラットフォーム | Windows XP/Vista/7/8、Windows 2003/2008/2012、Linux (2.4 以降)、 Solaris 10 (Interl)、Solaris 9, 10 (SPARC)、Mac OS X 10.4~9 Intel |
Aspera Client | プラットフォーム | Windows XP/Vista/7/8、Windows 2003/2008/2012、Linux (2.4 以降)、 Solaris 10 (Interl)、Solaris 9, 10 (SPARC)、Mac OS X 10.4~9 Intel |
対応OS対応ソフトウェア | プラットフォーム | Windows XP/Vista/7/8、 Windows 2003/2008/2012、 Mac OS X 10.5~9 |
---|---|---|
ブラウザ | (Windows) Internet Explorer 6/7/8/9、 (Windows) Firefox 4 - 7 (32-bit) (Mac OS X) Safari 3 、Safari 4 (32/64-bit)、Safri 5 (32-bit)、Safari 5.1 (32/64-bit) (Windows / Mac OS X) Firefox 2.x/3.0/3.5/3.6 (Mac OS) Firefox 4 - 7 (32/64-bit)、(Windows / Mac OS X) Chrome |
種別 | CPU | メモリ | ネットワーク | ディスク/ストレージ | 転送スループット | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ラップトップPC | CPU | シングルCPU Pentium M / 1.6 GHz |
メモリ | 1GB RAM | ネットワーク | 1 Gbps | ディスク/ストレージ | IDEディスク/5400 RPM | 転送スループット | 70 – 90 Mbps (暗号化 / 非暗号化) |
PC | CPU | シングルCPU P4 / 2.4 GHz (もしくは、同等のAMD) |
メモリ | 512MB RAM | ネットワーク | 1 Gbps | ディスク/ストレージ | IDEディスク/70,000 RPM | 転送スループット | 100 – 150 Mbps (非暗号化) 60 – 80 Mbps (暗号化) |
モバイル PC |
CPU | シングルCPU P4 / 2.8 GHz (もしくは、同等のAMD) |
メモリ | 1GB RAM | ネットワーク | 1 Gbps | ディスク/ストレージ | SATAディスク/ 10,000 RPM | 転送スループット | 300 – 500 Mbps (非暗号化) 100 – 200 Mbps (暗号化) |
サーバ (Intel 2 CPU) |
CPU | 2 デュアル・コア Xeon / 3.00 GHz |
メモリ | 2GB RAM | ネットワーク | 1 Gbps | ディスク/ストレージ | 1 x SAS/SATA ディスク / 10,000 RPM / RAID 0 |
転送スループット | 500 Mbps (非暗号化) 300 Mbps (暗号化) |
サーバ (Intel 4 CPU) |
CPU | 4デュアル・コア または、8コア Xeon / 3.00 GHz |
メモリ | 4GB RAM | ネットワーク | 1 Gbps | ディスク/ストレージ | 4 x SAS/SATA ディスク / 10,000 RPM / RAID 0 |
転送スループット | 1 Gbps (非暗号化) 500 Mbps (暗号化) |
サーバ (Intel 8 CPU) |
CPU | 4デュアル・コア または、8コア Xeon / 3.00 GHz |
メモリ | 8GB RAM | ネットワーク | 1 Gbps | ディスク/ストレージ | 4 x SAS/SATA ディスク / 10,000 RPM / RAID 0 |
転送スループット | 1 Gbps (暗号化 / 非暗号化) |
サーバ (Intel 8 CPU) |
CPU | 4デュアル・コアまたは、8コア Xeon / 3.00 GHz |
メモリ | 16GB RAM | ネットワーク | 10 Gbps | ディスク/ストレージ | 4 x SAS/SATA ディスク / 10,000 RPM / RAID 0 |
転送スループット | 3 Gbps (非暗号化) |