突撃取材レポート

ワークスタイル変革をもっと身近に、
簡単に導入できるVDIとは?
~従業員の満足度を高め、IT部門も楽になる

VDIは、サーバやストレージ、ネットワーク、クライアント端末と、関係するITが多岐にわたるため、構築が難しい。これを簡単かつ短期間で導入、運用する方法を紹介する。

従業員が働きやすいIT環境を作り、業務効率化やモチベーション向上を図ることは、企業が成長するために重要な施策の1つだ。このワークスタイル変革の手法として、昨今注目を集めるのが「VDI(仮想デスクトップインフラ)」である。

VDIはデスクトップ環境を仮想化し、サーバで稼働させる仕組みだ。モバイルデバイスや自宅PCなどから自分のデスクトップ環境をいつでも利用できる。しかもデータがサーバに集約されているため情報の流出の危険性が低い。柔軟な働き方を安全に提供できる仕組みとして、大企業のみならず中堅・中小企業にとっても需要の高いシステムだ。

ところがVDIは、サーバやストレージ、ネットワーク、クライアント端末と、関係するIT技術が多岐にわたっているため、設計・導入や運用が難しいことでも知られている。それぞれを個別に調達し、仮想化ソフトウェアによってまとめたソリューションとして導入するケースが多い。これをベンダーに依頼すると、事前のヒアリングやアセスメントから始まり、設計などに時間がかかり、無視できない調査費用も発生する。導入や構築の作業にも大きな労力とコストが掛かる。外出時の利用では、ノートPCやモバイル端末にも通信回線が必要で、回線費用が想定以上に大きくなることもある。

また、将来的なメンテナンスやチューニング、人員増加に合わせた拡張など、総投資額が見えにくいことがネックとなって、導入を諦めるユーザー企業が少なくないようだ。導入や運用のハードルをできるだけ低くするには、どのような対策が必要なのか。

VDIの複雑さを解消するハイパーコンバージド

CTCSP高島淳司氏

CTCSP高島淳司氏

シーティーシー・エスピー(CTCSP)の営業第2本部 ソリューション開発チーム 高島淳司氏は、VDIを導入しづらい背景として、将来的な投資が予測しにくいことを挙げる。「仮想化環境は、基本的にどのような汎用(はんよう)マシンでも稼働することが特徴の1つです。ところがVDIのシステムは、1台の物理マシンに収容できるクライアント数が不明瞭なことが多く、人員増加に伴う増強も読みにくい。安価に抑えられると思ったら、追加費用がかさんでしまったというケースもよく聞きます」(高島氏)

そこでCTCSPは、分かりにくいVDIをよりシンプルに導入できるパッケージ製品として、「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)採用 VDI導入パッケージ」(以下、VDI導入パッケージ)の提供を開始した。

VDI導入パッケージは、VDI市場で高いシェアを誇る「VMware Horizon View」とともに必要なソフトウェアを搭載したハイパーコンバージドインフラ「VCE VxRail Appliance」(以下、VxRail)と、安全に利用できるクライアント端末を組み合わせ、さらにモバイル回線やVDI運用支援などのサービスをオプションとして提供する"オールインワンパッケージ"だ。

ハイパーコンバージドインフラは、ユーザー企業が別々に用意して組み合わせる必要があったサーバとストレージ、ネットワークを、1台の筐体に収めてソフトウェアで制御するシステムだ。各コンポーネントを事前に検証した上で統合しているためシンプルでリスクが小さく、コストを抑えられるというメリットがある。

必要なソフトウェアを2Uのアプライアンスにパック

VxRailはEMCとVMwareが共同で開発し、VMwareの仮想化基盤に最適化したアプライアンスだ。2Uサイズの小さな筐体に4つのサーバノードを搭載し、さまざまな用途に応じてCPUやメモリ、ストレージ容量などを構成することが可能だ。VDI導入パッケージでは最も低価格な「VxRail 60」を用意しているが、ユーザー企業の要望に応じてスペック変更も可能だ。

上述したようにVxRailには、VDIの運用に必要なソフトウェアやサービスが組み込まれている。具体的には、サーバ仮想化ソフト「VMware vSphere」やサーバ仮想化管理ツール「VMware vCenter」、ストレージ仮想化ソフト「VMware Virtual SAN Advanced」、ログ管理ソフト「VMware vRealize LogInsight」、オンラインサポートサービス「EMC Secure Remote Support」などから構成される。各ソフトウェアやサービスは事前に設定済みであり、セットアップに労力がほとんど掛からない。基本的な設置作業は本パッケージに含まれるため、専任の技術者が少ない組織でも安心して導入できるだろう。既に仮想化基盤としてVMware製品を導入済みであれば、その環境とVxRail環境を統合管理することも容易である。

図:VxRail 60を使用した VDI導入パッケージの構成例

図:VxRail 60を使用した VDI導入パッケージの構成例

小規模にも最適なVxRail 60、オプションも充実

VxRail 60は検証済みのベストプラクティスを公開しており、本パッケージの標準構成であれば、約115台の仮想デスクトップを動かすことが可能だ。またアプライアンスを追加すれば、その分リニアにスケールアウトする。将来的な拡張を図るにも投資予想を立てやすい。

「VxRailは、旧来であれば2ラックは必要だったシステムを2Uサイズにまとめることができ、小規模環境にも最適です」と高島氏は語る。同氏は、VMware環境向け災害復旧ソフト「Recover Point for Virtual Machines」が標準で利用できる点も評価する。「当社で提供しているバックアップストレージ『EMC Data Domain』と組み合わせれば、さらに高度なバックアップ環境を構築することも可能です。パッケージにこだわらず、さまざまな要望をご相談ください」(同)

働き方を決めるのはクライアント端末

VDIでワークスタイル変革を図るなら、クライアント端末選びも重要なポイントだ。頑丈なだけの分厚く重いシンクライアント専用端末を貸与したがために、従業員から不満が漏れるようなことがあれば本末転倒である。

だからと言って、軽量だからとタブレットを貸与するのも考えものだ。確かに便利ではあるが、プレゼンテーション資料の表示やメール/Webサイトの確認だけであればともかく、ビジネスに必要なドキュメント作成作業や業務アプリケーションの操作にはあまり向かない。これもやはり従業員の不満につながる恐れがある。ワークスタイル変革の観点では、クライアント端末も働きやすいもの、働き方を選べるものを提供したい。

CTCSPのVDI導入パッケージは、クライアント端末50台を標準で含む。Microsoftの組み込みOS「Windows Embedded OS」を搭載した、国内外の主要PCメーカー製端末をそろえており、ユーザー企業はそれらの端末の中から自由に選択できる。特にタブレットとしてもノートPCとしても使えるWindows 搭載の2-in-1デバイスのラインアップは豊富だ。企業のポリシーに合わせて1種類のクライアント端末にそろえても、複数のクライアント端末メニューを用意して従業員に選ばせてもよい。

「CTCSPでは、最新版の『Windows 10 IoT Enterprise』をインストールし、アプリケーション制御やUSBデバイス制御、レイアウト制限といったロックダウン機能をカスタマイズして納品します。個別のスクリプトやランチャー(プログラム起動機能)の開発も行っていますので、さまざまなポリシーに適合できます」と高島氏が述べる通り、企業のセキュリティポリシーに準拠したオリジナルのシンクライアント端末に仕立てられる。

図:Windows 10 IoT Enterpriseのセキュリティ機能

図:Windows 10 IoT Enterpriseのセキュリティ機能

通信回線や運用も任せることができるCTCSP

クライアント端末をいつでもどこでも利用できるようにするには、ネットワーク回線も必要だ。そこで本パッケージのオプションサービスでは、モバイル通信用のSIMカードの調達やカスタマイズなどにも対応する。

「本パッケージでは、SIMカードスロットを搭載した最新の2-in-1デバイスも選択でき、便利に利用することが可能です。ところがSIMカードだけを別途、法人契約しようとすると、契約作業や情報の保管・管理が意外と面倒なものです。当社はNTTドコモの契約取り次ぎや、他社の格安SIMカードの調達にも応じます。危険な公衆無線LANスポットに接続させない設定を施して納品することも可能です」(高島氏)

高島氏が述べるように、CTCSPのVDI導入パッケージは単なる安価なパッケージ製品ではなく、CTCSPが提供するサービスや製品、ノウハウを組み合わせて、さまざまな要件に対応できるのが最大のメリットである。VDIシステムの運用を任せることも可能だ。もちろん、パッケージとしての費用やサービス内容の分かりやすさ、納期の短さといったメリットは残したままだ。基本構成であれば約1カ月でVDIシステムの稼働が可能で、その後の拡張のための予算も立てやすい。

CTCSPでは、ワークスタイル変革をさらに身近なものにするため、セキュアブラウザやBYOD(私物端末の業務利用)にも積極的に取り組んでいる。これまでVDI導入を諦めかけていた企業、業務効率化や競争力強化をさらに進めたい企業にとって、大きな力となるはずだ。

この記事は「TechTargetジャパン」に2016年9月29日に掲載されたコンテンツを再構成したものです。

http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1609/30/news01.html

おすすめ記事

ページトップへ